よくわかる舌小帯短縮症

小帯とは

 

人間の顔には7つの“小帯(しょうたい)”があり、口腔粘膜(こうくうねんまく)と歯槽部(しそうぶ)を繋ぎ、主に表情筋を動かす役目と嚥下や発音の際に口全体を動かします。

舌小帯だけ下は口腔底(こうくうてい)の下顎骨の内側に付いていますが、上は舌先のオトガイ舌筋に付いて舌を自由に動かします。

小帯は勘違いされますが、“ひも”や“スジ”ではありません。“靭帯(じんたい)”やアキレス腱のような“腱(けん)”のように強靭な結合組織(けつごうそしき)です。

小帯は、生まれたばかりの赤ちゃんでは、薄い膜ですが歴齢と共に粘膜の上に角化(かくか)固くなって筋肉を動かせるようになります。

 

7つの小帯

  • 上唇小帯(じょうしんしょうたい):上顎の口輪筋を動かし、哺乳、嚥下、発音に関与。
  • 下唇小帯(かしんしょうたい):下顎の口輪筋を動かし、哺乳、嚥下、発音に関与。
  • 舌小帯(ぜつしょうたい):舌の筋肉を動かし、哺乳、嚥下、発音の重要な役割をする。
  • 上顎右側頬小帯(じょうがくうそくきょうしょうたい):口輪筋や頬筋を動かして嚥下や発音に関与する。
  • 下顎右側頬小帯(かがくうそくきょうしょうたい):口輪筋や頬筋を動かして嚥下や発音に関与する。
  • 上顎右側頬小帯(じょうがくうそくきょうしょうたい):口輪筋や頬筋を動かして嚥下や発音に関与する。
  • 下顎右側頬小帯(かがくうそくきょうしょうたい):口輪筋や頬筋を動かして嚥下や発音に関与する。

 

 

舌小帯(ぜつしょうたい)とは

 

 

  • は舌小帯が舌と付着している部位と言い、下顎の前歯の裏側の口腔底から舌先に向かって伸びている少し白い“ひも”“スジ”です。舌小帯をよく見ると真ん中に1本線のようなスジが通っています。これを舌小帯の“芯”と言います。①を顕微鏡像で見ると、オトガイ舌筋と舌小帯がくっついています。舌小帯はこれによって舌を自由に動かすのです。
  • ②は舌の裏側をカバーしている口腔粘膜です。舌小帯は口腔粘膜が競りあがったものです。

 

これを図にすると

 

舌小帯は口腔粘膜の上に角化した結合組織である程度固さがあります。舌小帯のすぐ下が

粘膜なので、一定の弾力性があります。そして粘膜とオトガイ舌筋は離れているため舌が自由に動くようになっています。

舌小帯は