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なぜ舌小帯短縮症でレーザー切開、小児科医の舌小帯切開、舌癒着症の手術は癒着や瘢痕拘縮を起こして失敗するのか?

目次

舌小帯短縮症の手術を失敗する原因

1.術者が舌小帯の構造を理解していない。(舌小帯は切開してはいけない)

癒着(ゆちゃく)とは

本来くっついていない組織が手術や炎症でくっついてしまうもの。

舌小帯とオトガイ舌筋は本来離れている。

よく舌小帯を真ん中でレーザーやハサミで切ると傷口がダイヤモンド型に広がり、中からオトガイ舌筋が露出する。

レーザーやハサミで切ると傷口は舌小帯の残骸とオトガイ舌筋が癒着(ゆちゃく)と瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく)を起こす。

これは保険診療で認められている「舌小帯形成術」でも同じです。

「舌小帯形成術」は舌先に糸を通して上に引っ張り挙げて舌小帯を真ん中で切ります。

それから縫合を行います。

この写真でも舌小帯の切れ端とオトガイ舌筋を縫合してしまします。

縫合の際に、舌小帯の残りが薄いためにオトガイ舌筋と一緒に縫合した部位の糸に癒着が起こる。

ここに瘢痕拘縮(はんこんこうしゅく:引き攣れ)が起こり、舌小帯があまり伸びない。

では舌小帯の切れ端同士を縫合しても、一度オトガイ舌筋を露出させたので“癒着”してしまう。

つまり、舌小帯は切って傷口を開いてはいけない!

2.ハート舌は舌小帯の舌先に切れ込みを入れて分断する。

  

舌小帯形成術の際に、舌先に糸を通して上に引っ張り挙げて、舌先の舌小帯に切れ込みを入れて糸で引っ張る。

すると舌の根元に向かって舌小帯の表面だけが裂ける。

裂けた舌小帯は傷口が開かないように外科結びを緩くして縫合し、翌日糸が取れているのがベスト。

翌日まで糸が残っていると“癒着”と“瘢痕拘縮”の原因になる。

術後、舌トレーナーで引っ張るトレーニングを3か月続ける。

3.レーザーや小児科医のハサミでチョン切りっぱなし、舌癒着症は必ず癒着と瘢痕拘縮が起こる!

レーザーや小児科医のハサミでチョン切りっぱなしや舌癒着症は手術後必ず癒着と瘢痕拘縮が起こる。

術後すぐに瘡蓋(かさぶた)ができる。

4.厚生労働省が認めている「舌小帯形成術」でも舌小帯を切ってオトガイ舌筋を露出させると癒着と瘢痕拘縮を起こす。

これは舌小帯の部分だけで縫合すれば癒着はあまり無いが、赤ちゃんの舌小帯の残骸はかなり薄いので縫合すると切れてしまう。

そのためにオトガイ舌筋まで縫合する場合が多い。

 

レーザー切開や小児科医のハサミでチョン切りっぱなしや舌癒着症は開放創のため癒着と瘢痕拘縮が起こる。