舌小帯短縮症

舌小帯短縮症について

人間の舌はことばを話すために短くなっています。そのために舌小帯は、短い状態で生まれます。それで恐らく舌小帯は生まれたときに薄い膜なので「初泣き」で舌に思いっきり力を入れて泣けば切れたのです。切れなかったのが舌小帯短縮症です。

生まれたばかりの赤ちゃんの舌は哺乳運動しかできず、嚥下は喉頭蓋(こうとうがい)が動かず直立しているためにできません。下図はスキャモンの成長曲線で生後半年でリンパ系、神経系、一般型(筋肉など)の成長が著しい。

生後6か月で下顎乳前歯が生えてくる頃に離乳食が始まりますが、この6か月間で舌は将来の発音、嚥下、摂食のための筋肉形成が行われます。これが赤ちゃんの舌のゴールデンエイジです。ゴールデンエイジと言うのは、卓球やサッカーやテニスなど8歳までにプレイしないと球技などに関する神経や筋肉が発達しないというのと同じで、生後6か月までに哺乳運動が正常に行われなければ一生の舌の運動がコントロールできないということです。もし、生まれつき舌小帯短縮症の場合は、生まれたばかりの時期に舌小帯を切らなければ舌の発育は期待できず様々な障害が発生する。だから、海外は現在でも生まれたばかりの赤ちゃんの舌小帯手術を行うのです。日本でも50年前には産婆(助産婦:現助産師)が生まれたばかりの赤ちゃんの舌小帯をハサミで切っていました。

短い舌小帯を生まれてすぐ切らなかった症状

よく舌小帯短縮症の症状が哺乳障害、体重が標準より少ない、夜泣き、ハート舌、構音障害(か・さ・た・らが言えない)将来滑舌が悪くなる、ソフトクリームが舐められないなどがあります。しかし、どれも生まれてすぐの赤ちゃんの時に短い舌小帯を切っていれば問題なかったはずです。つまり症状があるから短い舌小帯を切るのではなく、短い舌小帯を生まれてすぐに切っていれば症状は出ないのです。鶏が先か卵が先かではありません。

舌小帯は切るのか切らないのか(診断)

舌小帯の分類や評価スコアも知られているが、基本は舌小帯は切ってはいけない。なぜなら舌小帯は筋肉の塊の舌を動かす゛腱”だからです。だから従来の手術方法のように舌小帯の真ん中を一文字に切れば、舌小帯は゛断裂”してしまい舌が動かなくなる。こういう間違った方法を術者の医師や歯科医師は信じていた。舌小帯切離移動術でも舌小帯短縮症は改善できない。(再手術の経験あり)当然レーザー切開やハサミで切りっぱなしはもっとひどく、開放創なのでダイヤモンド型に広がった傷口は瘡蓋になり、そのまま瘢痕治癒(癒着)する。傷口が開いている限り余計癒着して固くなり舌が動かなくなる。舌小帯は、軽度、中等度、重度に分類されるが、中等度と重度は手術対象だが、全て手術1週間前に舌小帯を引っ張ってから最終判断する。(引っ張って舌小帯が切れるので)

手術について

手術1か月前にオンライン診療クロンで舌トレーナーとライパーの使用法の説明を受けていただき、舌小帯が切れた場合はメールにて連絡してもらいます。2~3日して舌トレーナーをお休みしてから再度舌トレーナーで引っ張っていただきます。手術1週間前に再度オンライン診療を受けていただき、手術の必要がなければ終了です。もしハート舌が改善できない場合やあまり舌が伸びなかった場合には手術になります。手術も舌に局所麻酔して糸を通して上に引っ張って切れてハート舌が改善できれば終了ですが、ハート舌が残っていた場合は舌先の舌小帯にハサミで小さく切れ込みを入れて裂けた状態で縫合します。残念ながらハート舌は生まれた時に切らなければ治らず、残ります。あとは舌トレーナーで引っ張るしかありません。

手術後のトレーニング

 

 

 

 

手術後も赤ちゃんの場合はおしゃぶりとライパーで舌を上に挙げるトレーニング行い、舌トレーナーで舌を今度は上下左右に引っ張るようにします。

費用について

オンライン診療は自費で1回、1,100円です。舌トレーナーとライパーは各々5,000円になります。手術は保険診療で静岡県内は0円ですが、県外は3,000円ぐらいです。

舌小帯短縮症を切らないで治すのは、医)井出歯科医院だけです。

自宅で舌トレーナーで舌を引っ張って切り、ハート舌が残っていたり切れなかった場合のみ必要最小限の切れ込みをいれて引っ張って裂く手術を行っています。赤ちゃんに負担の少ない方法です。実は私も小学校3年生の時に自宅で指で舌を引っ張って切った経験があります。舌小帯短縮症の治療には引っ張って切る方法が最善です。